2018年7月26日木曜日

ふくいちけっぴょー事件(リライト)

夢とお金と希望のピーチャコーポレーションは埼玉県中央に広がる
北春日部湾に本社があります。
今回はそんな会社でのお話。




しるきちの身になにが起きたのか!?
換羽(トヤ)でもないのにハネの抜けに異常を感じたしるきちは
プールを凝視し、途端に逃げ出した。


「総員退艦せよ。社長は艦と運命を共にしてもらおう!近寄るんじゃないぞ!」
しるきちの命令が会社に響く。


いつものことなので社員はなんの疑いもなく速やかに会社から逃げ出した。
隣の駅まで避難し、社員数を数え終えたしるきちは
iPhoneを取り出しぴーちゃ社長に電話した。


「あんた、ふくいち4号機の使用済み燃料棒盗んだでしょ?
なにに使うんですか、あんなの!?」
「盗むなんて失敬だッピな。廃墟から拾ってきたッピよ。」
ぴーちゃ社長はとんでもないものを本社で保管してたのでした。
ふくいち4号機の使用済み燃料棒を会社のプールに保管していたぴーちゃ社長に
しるきちの怒りが炸裂した。
ぴーちゃ社長はいつもの調子で答えた。


「まあおちつけ、しる。松○ブースカ君の依頼で回収してきたッピ。
東大時代の友人なんだッピ。」
「ええっ、社長って東大出身だったんですか?」
「学食に行ってたッピ。」
「・・・で、なんに使うんですか?あんなの。」
「いや、北が欲しがってさ。そろそろ核実験をやりたいらしい。
文句言うなよ。この超ド級産廃を無料で回収したんだッピ。
感謝されるべきだッピ。」



ぴーちゃ社長は荷物を運び出した。


怒り心頭のしるきちは姫宮を飛び出して社長を追いかけた。





4月13日、朝の話でした。
しばらく日本海側のモニタリングポストは放射能の異常値を検出していたけれど、
ただちに影響はないだろうと数値は公表されなかった。
しるきちの10円ハゲは次の換羽期まで残っていた。
ふくいちけっぴょー事件、おしまい。
(この物語はフィクションであり、実在の鳥物及び団体とは一切関係ありません)

・補足
2012年の作品
http://angeworks.blog.so-net.ne.jp/2012-05-10
すっかりスマホが普及した頃でした。
最新IT機器が好きなしるきちはやはりiPhoneを持っている設定となります。

この頃は北の国が核実験なんかやりたそうでやれないと思ってたのですが、
2017年現在はとんでもないことになってきました。
震災時に福島原発の説明をしていた社員の方の母校は同僚の方からの情報です。